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2004年 02月 29日

失せ物の墓場

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ここ2、3ヶ月、物を無くすことが多い。それも、つい今しがたまで確かに手元にあった物が突然ふっと消えてしまうのだ。良く物を無くす友人は、モノを無くすとはそういうものだと笑いながら僕の肩をたたき、両親からは、お前は注意力が足りないんだと叱られ、同じ職場にいる仲間からは、近くにブラックホールがあるんじゃないかと戯けて済まされる。でも、僕はこのまま自分の周りからどんどんモノがなくなっていくと、終いには何も無くなってしまうんじゃないだろうかと怯え、大変困っている。そして、今日も財布を無くしかけて肝を冷やした。財布は辛うじて、失せ物の墓場から生還してくれたから助かったのだが…。
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by yuuki_takehara | 2004-02-29 23:05 | Diary
2004年 02月 29日

雨あがる

a0002820_135540.jpg昨日は一晩中凄い雨だった。きっと春の訪れを告げる雨だったんだろう。今日は雨もあがり、午前中はまだ曇り空だったけど、さっきから綺麗な青空も顔をのぞかせている。それはそうと、朝起きると喉がカッラカラ!外は湿度100%だったろうに。暖房は付けてなかったので部屋はそんなに乾燥してないはずなんだけど…。ひょっとして、風邪かなぁ?
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by yuuki_takehara | 2004-02-29 13:38 | Diary
2004年 02月 28日

This place where it was Dead End.

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「この先、もと行き止まり」

いつもの帰り道、
信号待ちの交差点で、
何気なく目にした薄汚れた看板が気になった俺は、
いつもとは反対側にウインカーを出す。
しばらく行くと道はどんどん狭くなり、
両側にはどこまでも続くブロック塀、
俺は少し後悔する。

「対向車でも来たらアウトだな…。
 ひょっとすると、ただの行き止まりなんじゃないか?」

緩やかに右へ弧を描いている道の、
閉ざされた視界が僅かに開く、
そこには、ちょうどこぢんまりとした家が一つ入る位の空き地があった。
そして、その先には今来た道よりは若干広い、
やはり両側をブロック塀に覆われている道が続いている。



俺は安堵と落胆のため息をついて、
ただの空き地を通り抜けようとした。
すると突然、車の上部に鈍い衝撃音が響く。
俺は慌ててブレーキを踏み、
車外に飛び出すと、
そこには古ぼけた警備服を着た、
古ぼけた小さな老人が立っていた。

「困るんだよ、若いの。」

古ぼけた老警備員は、妙に甲高い声でそう言う。

「看板は見えなかったのかね?」
「看板?ああ、もと行き止まりって、あれですか?」

俺は車の上に目をやりながら答える。
ちょうど、子供が肩幅分だけ足を開いて踏ん張ったような、
足形が二つ。

「だから、ここは「もと」行き止まりなんだよ、若いの。」
「だから、「もと」なんでしょ!今は行き止まりじゃないじゃないか、
 現にこの先にも道はあるみたいだし。」

俺は睨みつけながら答える。
このジイさん、俺の車の上に降ってきやがった!

「じゃあ、聞くが若いの。
 ここがその昔、正真正銘行き止まりだったのを知っておるのか?」

ジイさんはニヤニヤしながら意味不明のことを言う。
段々、腹が立ってきた。

「知るワケないだろ!だいたいここには初めて来た訳だし、
 こんなトコだと知ってちゃ普通来ねぇよ!
 あそこにあんな妙な看板立ててるから、
 こっちは気になって来たんだろうが!
 それに第一、ジイさんあんた誰だよ?
 人の車の上に落ちて来やがって!」

ジイさんは更にニヤケて、
捲し立てる俺の顔をマジマジと伺っている。
こいつ喧嘩売ってんのか?

「とにかく、俺はこの先の道を抜けて早く家に帰らなきゃならねぇから
 ジイさんに構っている暇なんかないんだよ。」

車に乗り込もうとする俺の腕を、
ジイさんは信じられない位の力で捻り上げ、

「お前はこの先に行く資格はない、若造。」

と、こちらも信じられない位ドスの効いた声でそう言った。



あまりの痛さに観念して、
俺は安堵と落胆と、そして果てしない後悔のため息をつき、
ボンネットに腰掛ける。
ジイさんも隣に、なぜか体育座りで腰掛ける、
俺の車だぞ、ジイさん…。

「お前さんにとって、行き止まりとは何じゃ?
 己の行く手を阻む高い壁のような存在か?
 だったら、自分で越えて行けば良かろう。
 人生には多くの行き止まりがある、
 どうしても越えられない壁もあるじゃろう、
 壁の周りには「自分には無理だ」と諦めさせる為の鉄条網が張り巡らされ、
 壁の下からはシェパードの様に鼻が効く世間から吠えたてられる。
 それらをなんとか突破して無我夢中で登ってみたはいいが、
 壁の向こうには自分が思い描いていた理想郷ではなく、
 失望感という名の荒野がどこまでもどこまでも拡がっているだけかもしれん。
 それでも人は、一度は壁を越えたいと願い、
 行き止まりに挑んでいくんじゃ。」

ジイさんはやはり甲高い声でモゴモゴと喋る。

「だから、それが俺になんの関係があるんだよ、ジイさん?
 もともと、俺はどうしてもこの道で
 向こうに行いきたいってワケじゃないし、
 そこの道の方が、行きのこっちよりは広そうだから。
 とにかく、帰れれば俺はそれで良いんだよ!
 なんなら、来た道戻っても良いんだけど…」

今度はジイさん、真面目な顔でジッと俺を見つめ、俺は俯く。
そして、しばし沈黙した後、

「お前のそれは、ただの抜け道だ。
 お前の行く先を決めるのは、お前じゃないのか?
 お前は、本当はどこへ行きたい?
 本当に行きたい所なら、
 たとえ行き止まりにぶつかろうが、
 この先、道がなくなっていようが、
 辿り着こうとするだろう?
 それに比べて、
 抜け道はどこまで行っても抜け道だ、
 目的もなく、逃げてばかりの抜け道で、
 目的地に到着出来るはずもない。
 行き止まりをうまく躱したつもりでも、
 抜け道の先にあるものは、
 そびえ立つ壁に囲まれた、
 もと行き止まり…」

これまでとは違い、
素っ頓狂でも、泣く子が黙るでもない、
語りかけるようなジイさんの低く優しい声に、
俺は思わず顔を上げジイさんを見た。
そこには、古ぼけた警備服を着て、
体育座りをしているはずのジイさんの姿はなく、
車上の小さな二つの足跡だけが、
ジイさんのすっかり窪んだ目のように、
俺を見つめていた。
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by yuuki_takehara | 2004-02-28 22:34 | Photograph
2004年 02月 28日

昨日の空

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今日は朝から曇り空。せっかく久しぶりに写真を撮りに出かけようかなと思っていたので、かなり出足を挫かれてしまった。結局特に何もすることなくボーっと一日を過ごしてしまいそう。なぜ、推測で話すのか?実はこれから、演劇の公演を観に行こうと思っているのだが、外に目をやると雨が降り出しているではないか…。行くべきか、行かざるべきか、悩みながらもまた時は過ぎていく。
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by yuuki_takehara | 2004-02-28 17:25 | Diary
2004年 02月 27日

『海童』 -濱田酒造、串木野市-

a0002820_231139.jpg今回紹介するのは、真っ赤な一升瓶が美しい、「海童」。鹿児島では住んでいる地域に必ず一つは、焼酎を造っている酒蔵がある。そして、もちろん僕が産まれ育った串木野市(くしきの)にも、当然のことながら酒蔵は存在している。「海童」の濱田酒造はその中の一つ。もともとはお隣り、市来町(いちき)で、古くは明治元年から芋焼酎を醸造している造り酒屋である。
港に面する酒蔵からは、その前を通ると、いつも甘い芋の香りがして、当時まだお酒の味を知らなかった僕も「どんなに旨いんだろう」と想いを巡らせていたものだ。赤い一升瓶は、夕日の色をイメージしているらしい。恐らく、串木野の民謡(くしきのさのさ)に由来すると思われる。東シナ海に沿う串木野の夕日は実に美しく、くしきのさのさにも謡われている。

「ハァ〜、落ちぶれて、袖に涙の掛かるとき、人の心の奥を知る、朝日を拝む人あれど、夕日を拝む人はなし、さのさ」

一見、夕日を軽んじているようにも聞こえるが、僕はそうは捉えていない。現に、地元の漁師達は今日一日無事に送れたことを夕日に感謝して、採れたばかりの魚と焼酎で晩酌する。夕日を拝んでこそ、「人の心の奥を知る」ことが出来るという訳だ。味はとても飲みやすい、すっきりとした芋焼酎。芋初心者向け。
ちなみに、濱田酒造は串木野の大きな酒蔵とは別に、「濱田屋伝兵衛」として、伝統的な焼酎造りを市来町にて続けおり、「薩摩富士」の復刻焼酎、「なゝこ」など名酒を生み出している。
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by yuuki_takehara | 2004-02-27 23:12 | Syouchu
2004年 02月 27日

TUBO-NO-NAKA

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男が創りだしたその壺は
男にとってあまりにも美しすぎた
元は只の土塊だったのに
鈍い光沢を放つ肌
艶めかしい曲線
そして壺の中
その深い闇の深淵は
男を取り込まんとしている
男が創りだしたであろうその壺は
余りにも不完全な矩形である男を
蔑むように、くすりくすりと、笑う
男は恐ろしくなった
男は恐ろしくなった
男は、
壺の頸を、
今にも折れそうな女の首に、
無数の皺と傷が刻まれた
土塊のような掌をよせる
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by yuuki_takehara | 2004-02-27 14:18 | Photograph
2004年 02月 26日

夕暮れの空

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今日は風が強い一日でした。他は特質すべきことがなかったので、写真でも。
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by yuuki_takehara | 2004-02-26 16:54 | Diary
2004年 02月 25日

卑怯者の罪

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山口大学で爆破予告があったそうだ。結局イタズラで終わったようだが、今日は入学試験前期日程の初日だった為、試験開始時間が1時間も遅れるなど、受験生には多大な迷惑が掛かっている。幼稚なイタズラかもしれないが、かなり悪質な犯罪であることに間違いない。以前あるサラリーマンが、出口の見えない不況に対して、大地震か戦争が起これば良いと思っている、と笑いながらTVのインタビューに答えているのを目にしたことがある。まだ断定できないが、爆破予告した犯人も試験から逃げ出したいだけの受験生だったとしたら、上のサラリーマン同様、君は最低の卑怯者だ。
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by yuuki_takehara | 2004-02-25 23:54 | Diary
2004年 02月 25日

Cat thinks Philosophy

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Cogito ergo sum.

我思う故に我有り。

Descartes, Rene[1596-1650]

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by yuuki_takehara | 2004-02-25 21:59 | Photograph
2004年 02月 25日

Honest Liar

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本当に悪気はないんです。
二日酔いで君の所へ行けなかったことを
飼っている猫の失踪のせいにしたことは
本当に悪気はないんです。
君がおもしろくないと言っていた映画を
その後こっそり3回も観に行ったことは
本当に悪気はないんです。
君がプレゼントしてくれた真っ白なTシャツを
鮮やかなピンク色に染めてしまったことは
本当に悪気はないんです。
君から気持ちが離れてしまったことを
まだ君に伝えられないでいることは
これ以上、
嘘を嘘で固めたくないという嘘は、
本当に悪気はないんです。
本当に。
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by yuuki_takehara | 2004-02-25 16:20 | Photograph